BIZ MARKIE”PICKIN’ BOOGERS”(1987)
2021年7月16日に惜しくも亡くなったヒップホップ界が誇る愛すべき奇人(?)、BIZ MARKIEの最初期クラシック。
88年の記念すべきデビュー作「GOIN’ OFF」からの3RDシングルで、作中でも異彩を放っていた今なお語り草の鼻クソラップなんですけど、そんな奇天烈なテーマで書かれたリリックから抜き出した一節は、3ヴァース頭の有名フレーズ。
Now let me take a trip down memory lane
前回の”バスドラ発~スネア行”に続いて、こちらはLAMP EYEのGAMAが客演参加したMAKI & TAIKI”メモリーレーン・陰”(1996)。
DJ MAKI THE MAGICがDJ TAIKI(GEEK)と組んだデュオ名義で遺した唯一のEP「ON THE 1+2」の収録曲で、LAMP EYEではどうしてもRINOの影に隠れがちなGAMAをソロで呼び寄せた珍しい一曲。
同EPにはZEEBRAとMUMMY-D参加の”末期症状”、MURO参加の”バスドラ発~スネア行”、TWIGY参加の”午後5時”と第一線級のMCが名を連ねる中、正直そんな中ではネームバリュー的に一段下がっちゃうGAMAですが、ここではLAMP EYE”証言”や”下剋上”での熱演並みのラップを披露しててアツい!
言及される機会が少ない気がしますが、地味に12″にしか収録されなかったテイク違い、JOHN KLEMMER”FREE SOUL”使用の”メモリーレーン・陰”(高架下MIX)の方がパッと聴きは派手だけど、フックの声ネタの印象が強いのは断然オリジナル・バージョンの方。
粗挽きながらもキレまくったスクラッチは、”バスドラ発~スネア行”と同じくDJ WATARAI仕事!
ちなみに、2回目のフックの締め「撃破、俺の四十八手」はLAMP EYE”一二三”、3回目のフックの締め「喰われてたまっか都会の渦」はLAMP EYE”下剋上”のGAMA自身のパンチラインを交えて擦ってるのもニクい!
余談になりますが、BIZ MARKIEの同ラインは本国では94年にNAS”MEMORY LANE(SITTIN’ IN DA PARK)”で先にピックアップされてるんで、MAKI & TAIKIも明らかにNAS曲を踏まえてリリースしたものと思います。
タイトルの”メモリーレーン・陰”も、ひょっとすると敢えて英語表記を避けたカタカナ+漢字使いだったのかも。
NAS曲のREUBEN WILSON”WE’RE IN LOVE”と比べると、確かにオリジナル・バージョンは暗い印象のビートだし、そこは掛けた感じなんすかね。
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