V.A.「TOKIO EXPLOSION VOL.1」 – VINYL DEALER的日本語ラップ追究【16】

追究 … 未知のものや不明の事柄を調べて明らかにしようとすること

前回のV.A.「悪名」シリーズに続いて、黎明期のV.A.を紹介。


95/96年の「悪名」/「続・悪名」以前のV.A.は、ジャパレゲだったり、テクノやハウス畑のアーティストとチャンポンになってるような作品が殆どだったんで、日本語ラップV.A.を語る上では「悪名」(あと、O.S.T.「さんぴんCAMP」)のリリース前後でようやく潮目が変わり、「それ以降」には日本語ラップオンリーのV.A.も増え始めた印象があります。
とは言え今回は93年リリース、「それ以前」の作品でハウスやテクノ曲も含んだ時期のV.A.作品になります。

V.A._TOKIO EXPLOSION VOL.1

V.A.「TOKIO EXPLOSION VOL.1」
(CULTDEP/JPN 2LP/SMJL-2002)

A-1 NAOHIKO WATANABE””N-12″”
A-2 BILL DAVIS”LA-KEY 7″
A-3 DJ CA$H”DON’T “B” AFRAID”
A-4 DJ HEYTA”WITH ALL MY HEART”
B-1 藤原ヒロシ(HIROSHI FUJIWARA)”BIRD 2(DU-RUN-DU-LA)”
B-2 DJ HONDA”BEAT IT YA ALL”(feat. SWEET C. SUPREME)
B-3 TAKUYA SUGISAWA”GAMLAN”
C-1 YOUNGERS INC.”DISC-O-RAMA”(feat. キミドリ)
C-2 WANDERIAND”INTEGRITY”
C-3 TRANSZONE”I STILL REMEMBER”
D-1 KEN SATO”WE CAN FEEL IT”
D-2 DUB MASTER X MIYAZAKI”B・J 150″
D-3 BASIC UNITY OF SOUND”IT CAN’T HAPPEN TO ME”

パンクバンド、ROTTERSのヴォーカルを経て、ラジオやテレビのプロデューサーとして今なお活躍中のMIKE ROGERSが取り仕切ったV.A.「TOKIO EXPLOSION」シリーズ第1弾。
と言ってもシリーズは第2弾まで、その上、次作は参加メンツがより非ヒップホップなラインナップになるため、本ブログで紹介するのは本作のみ(LPが存在するのも恐らく本盤のみ)。
2枚組ながら、プレーンの見開きジャケに小さいステッカー1枚のみという見た目の硬派な仕様…!

単独でのシングルも存在する藤原ヒロシ(HF!)”BIRD 2(DU-RUN-DU-LA)”やDJ HONDA”BEAT IT YA ALL”の収録も侮れないものの、なんと言っても若き日のキミドリ(KIMIDORRY表記)が参加したYOUNGERS INC.”DISC-O-RAMA”に注意!
よく聴くと、BOB JAMES”TAKE ME TO THE MARDI GRAS”やJAMES BROWN”FUNKY DRUMMER”辺りの大ネタをじんわり使用したヒップハウスなビートに、2分半過ぎ頃にキミドリの2人が掛け合いで乱入する展開は、知らなかったらけっこうビックリするかも。
まともなラップ・パートは時間にして30秒以下、けっこうあっさりめに過ぎちゃう印象ではありますが、それでも何度も聴き返したくなるようなまだ拙くもアツいヴァースを蹴っています。
キミドリとしての楽曲では、V.A.「LESS THAN TV」に提供された”カウンターカルチャー”や、当初はV.A.「RHYTHM CD 2」に提供された”八方美人”辺りと共に、後の1STアルバム「S.T.(キミドリ)」には未収録だったキャリア初期のレア曲。
DEV-LARGE監修の日本語ラップ・クラシックV.A.「ABSOLUTELY BAD」に収録され、めでたくアナログ化も果たした”八方美人”はともかく、あとの2曲はV.A.提供で終わってしまった楽曲なので、知らない人も多いかもしれません。

他にも、黎明期の大所帯DJクルー、MIXS INTERNATIONAL DJことM.I.D.(DJ YUTAKAも在籍!)を率いたレジェンド、モンチ田中がプロデュースしたグラウンドビート的な質感がスムースなTRANSZONE”I STILL REMEMBER”だったり、英語ながらラップ入りのDJ CA$H”DON’T “B” AFRAID”辺りもなかなか良き。

コメント

タイトルとURLをコピーしました