BUDDHA BRAND関連にここらで一区切り付けて、ようやく別アーティストも!


TWIGY「SEVEN DIMENSIONS」(2LP)
と
ABYSSINIANS「FORWARD ON TO ZION」(LP)
TWIGYの2000年の2NDアルバム「SEVEN DIMENSIONS」は、当時USのトレンドだった南部産、非サンプリングのバウンスビートに歩み寄った意欲作。
日本語ラップ作品では、2000年時点だとまだまだブーンバップが全盛、こういった試みは殆ど無かったこともあって当時は異端扱いで評価は高くなかったけど、2010年代以降はPUNPEEが”七日間”を(勝手に)REMIXしたり、今頃になってその実験性を含め、再評価の兆しもあるような。
ただ、キャリア初期のベスト盤的な様相だった98年の「AL-KHADIR」と比べると、やっぱりクラシックと呼べるような要素は今になって聴き返しても少ないのは確かかなと。
そんな一枚の、ジャケの3人のTWIGYのポージングに注目。
ネタ元はルーツレゲエの名盤、ABYSSINIANSの77年作「FORWARD ON TO ZION」。
レゲエ界のレジェンド達が自身役で多数出演したジャマイカ産のレゲエ映画「ROCKERS」でも使用された”SATTA A MASAGANA”の収録でお馴染みの一枚。
「SEVEN DIMENSIONS」は上部に副題で「FORWARD ON TO HIPHOP」とも付いてる上、タイトルのフォントまで似たのを使って、ディテールにまでこだわった感じがニクい…!
手前の青TWIGYが雷(?)を持っていたり、後ろの緑TWIGYは左足が捲り上げられたりとか、細かい変更点もあるので見比べても楽しい引用になっています。
このジャケのサンプリングが意外と言及されてない気がするのは、(多分ですが)「FORWARD ON TO ZION」はこれまで各国で幾度となく再発されてきてるけど、その度にジャケのデザインがちょっと違ってたり、オリジナルデザインの裏ジャケが表に持ってこられてたり(デザインの表裏がひっくり返ってる!)とか、再発時期や国によって微妙にジャケが異なっていることや、オリジナルのジャマイカ盤は(元から)プレスが悪かったりしてジャケ付きでコンディションの良い盤が入手困難なこと等も関係しているのかも。
単純にネタ元がソウルやファンクじゃなく、ルーツレゲエだからということもありますかね。
“夜行列車”でジャパレゲの名V.A.「V.I.P. HITS 2」(93年!)に参戦していたり、TWIGYが楽曲のみならずラスタに一時期傾倒していたのは有名な話なんで、そんな流れでABYSSINIANS「FORWARD ON TO ZION」が引用されたと考えるのが自然な流れかと。
ちなみに、”夜行列車”は長らくCDのみ、V.A.「V.I.P. HITS 2」でしか聴けない状況でしたが、ついに97年のMICROPHONE PAGERの編集ベスト盤「MICROPHONE PAGER(S.T.)」に収録されて広く知られたものの、リリース記念で出回った4枚の12″(“病む街”/”改正開始”/”STREET LIFE”/”DON’T FORGET TO MY MEN”)の収録には至らず。
が、その後にDEV-LARGEが監修した日本語ラップV.A.「MELLOW MADNESS」に収録され、そっちの2LPにはついに収録されて実に16年越しでアナログ化を果たした経緯があります。
「SEVEN DIMENSIONS」には、BOY-KENを迎えて歌い直したREMIX(?)のバージョン違い”夜行列車”(T2K MIX)も収録されているので、聴き比べてみるのも一興かと!

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