

平野文「CALL ME FUNNY MINX」
(CANYON RECORDS/JPN LP/C25G0169)
A-1 THE THEME OF THE DAY
A-2 モーニング スケッチ
A-3 恋のアルバイト(INDIAN GIVER)
A-4 FUNKY TELEPHONE
A-5 CROSS-ROAD
A-6 ラムのバラード
B-1 THE THEME OF THE NIGHT
B-2 恋にダンス!ダンス!ダンス!
B-3 LOCO-MOTION ’83(THE LOCO MOTION)
B-4 UP TOWN
B-5 IN THE COLD SLEEP
B-6 COSMIC TOURING
B-7 夢で逢えたら
♀アイドル・ラップの祖と言えるかもしれない、A.K.A. MCラムによる実験曲!
平野文と言えば、アニメ好きには「うる星やつら」のラム役の声優として知られていますが、アニメ声優以外にも俳優(子役)/シンガー/ラジオDJ等、長年にわたってマルチな活躍をされており。
もちろん、ブレイクのきっかけはアニメ声優としてデビュー作(!)にしていきなり主役での抜擢となったラム役の81年以降のわけですが、そこから「あの声」まんまで83年には歌手としてもデビューを果たし、今時だと声優がアーティスト活動するのは当たり前になってますが、アイドル的な売り方で(セールス的にも)うまくいった例となると、この辺りが第1世代になるのでは、と思ったりします。
そんな平野文の83年(昭和58年)のデビュー作「CALL ME FUNNY MINX」からの一曲。
“FUNKY TELEPHONE”のタイトルよろしく、彼女がラジオDJ時代から使用していたコーナー屋号(?)「FUMI FUMI STATION」をご機嫌なドタバタBGMに乗せて音源化したもの。
はるか かなたの宇宙のあなた
電話の向こうは どなたもALL TIME
ヘビーね、お留守じゃ頼むわALWAYS
おねむの続きはそろそろBY BEE
ベイビー、起きどき 目覚めてOKEY DOKEYカエル目玉のシャイな坊やも
平野文”FUNKY TELEPHONE”(1VERSE)
ピンクシャドウのマッコウクジラも
お耳をスマスマ TELEPHONE WOKEY WOKEY
ラップパート~リスナーからの質問/回答~ジングル(フック)、という奇天烈な構成が実験的ですが、上記は冒頭の1ヴァース目。
歌い出しの「はるか」「かなた」「あなた」に始まり、「BY BEE」「ベイビー」、「起きどき」「OKEY DOKEY」と短い中にも立て続けに韻を意識したヴァースを蹴っていて、国内の83年産としては(相対的に考えて)ラップへの解釈は相当に深いと言っていいかと。
余談ですが、和モノの文脈だと「CALL ME FUNNY MINX」には”夢で逢えたら”のカヴァーも収録しているので、どちらかと言えばそっちの方で有名かもしれません。
話を戻すと、”FUNKY TELEPHONE”が昔からのラジオのファン層に受けたということなのか(?)、同年半年後の2NDアルバム「SECOND SERVE」にまったく同じ構成で続編も存在しており。


平野文「SECOND SERVE」
(CANYON RECORDS/JPN LP/C25G0185)
A-1 PINK SHOCK ARROW
A-2 TAKE CARE BOY(I DON’T CARE)
A-3 天国色の夢
A-4 FUNKY TELEPHONE 2
A-5 恋はCHAIN, CHAIN, CHAIN
B-1 ミス・マッチ
B-2 おしゃべりな瞳(ウィンク・ミー)
B-3 DOKI DOKI 注意報
B-4 真冬のバカンス
B-5 恋のピーク(YOU CAN HAVE ANY BOY)
正直、ラップ歌謡として評価するなら、リリックでは2よりも1の方がそれらしいんですが、2の方ではモノマネ的に何役もこなしつつも音にもちゃんと乗れていて、フロウがしっかりとアップデートもされているような。
何気に1も2も、リスナーの相談パートが一瞬だけ上ネタが抜けていて、ドラムブレイクになっているんでそこんとこも注意(短いけど)!
軽い感覚 軽くて好きSUKI
軽めのフィーリング 薄めで好きSUKI
アールヌーボーのバーならマティニね
彼はミルクで ヤだ、酔ってる!?
不思議大好き ライトに知的よかぶれ椎名の 糸井りGALも
平野文”FUNKY TELEPHONE” 2(2VERSE)
おくれ石津の IVY BOYも
気にしちゃDAME DAME TELEPHONE WOKEY WOKEY
アルバム中では明らかなファンサービスで完全にコミックソング枠ではあるものの、83年時点で♀MC/歌手がこのレベルのラップを残していた、という事実は覚えておいて損はないと思います。
81年の岡雅子”マコとノンコのごきげんいかが1・2・3″はカヴァーラップだから別枠としても、ラップ曲としてギミック抜きで82年の山田邦子”哲学しよう”や、同年の松居直美”15のノンノ”辺りと比べてみれば、抜群にラップ巧者なのがよく分かるはず。


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