ECD「BIG YOUTH」 – #np 2023.05.28

本日5月28日は、調べてみるとECDの名盤「BIG YOUTH」のリリース日で(1997/05/28)。※CDのリリース日

ECD_BIG YOUTH_MIXCD

ECD「BIG YOUTH」
(CUTTING EDGE/JPN MIXCD/CTCR-14075)

01 – INTRO
02 – STAR TOUR
03 – 密猟
04 – 俺達に明日は無い(RAP VERSION PT.2)
05 – 俺達に明日は無い(INST)
06 – SUNNY
07 – ECDのAFTER THE RAIN
08 – ピラニア
09 – 復活祭
10 – ECDのロンリー・ガール(feat. K-DUB SHINE)
11 – 117
12 – CUTTING EDGE
13 – TOKYO TOKYO ’97(PT.2)(feat. YOU THE ROCK)
14 – OUTRO

さんぴんCAMP世代のヘッズには、キャリア初期のMAJOR FORCE期よりも、やっぱりCUTTING EDGE期(それも初期の数枚)が根強い人気だと思うんですが、恐らくはサンプリングの権利関係でサブスク解禁されていないのも同時期の作品だったりしてて。
中でも、長いキャリアにおいても一、二を争う人気曲”ECDのロンリー・ガール”(後に、自身でセルフ・アンサーソングも発表。”NO LG”!)を含んでいながら、DJ MASTERKEYによるアグレッシブな2枚使いも多いミックスCDという仕様でリリースされた本盤は、仮に権利関係がクリアになったとて今後もサブスク解禁はだいぶ厳しい気がします。
さんぴんCAMPの開催前後、いよいよシーンが盛り上がりはじめ、ECD自身のキャリアも(早くも)充実期と言っていい頃で、内容的には完全に広く聴かれて然るべき一枚なのに、AVEXの方針でCCCD(コピーコントロールCD)でリリースされたこともあって不遇が重なった作品と言えるかもしれません。
キャリアを総括する意味で、全作品(オリジナルアルバムのみ)を年表にまとめてみました。

DATETITLELABELNOTELP有無(ラップ/インスト)
1992.02.11S.T.(ECD)MAJOR FORCE/FILE1ST ALBUM〇 / ○
※インストはプロモ
1993.07.15WALK THIS WAYMAJOR FORCE/FILE2ND ALBUM〇 / 〇
※インストはプロモ
1995.03.01HOMESICKAVEX/CUTTING EDGE3RD ALBUM△ / ×
※シングルで全曲存在
1997.05.28BIG YOUTHAVEX/CUTTING EDGE4TH ALBUM〇 / 〇
※プロモ
1999.01.20MELTING POTAVEX/CUTTING EDGE5TH ALBUM〇 / ×
※プロモ
2000.06.07THRILL OF IT ALLAVEX/CUTTING EDGE6TH ALBUM〇 / ×
※プロモ
2002.01.23SEASON OFFAVEX/CUTTING EDGE7TH ALBUM× / ×
2003.08.14失点 IN THE PARK8TH ALBUM〇 / ×
2004.12.10FINAL JUNKYFINAL JUNKY9TH ALBUM× / ×
2006.07.07CRYSTAL VOYAGERFINAL JUNKY10TH ALBUM× / ×
2008.02.21FUN CLUBFINAL JUNKY11TH ALBUM× / ×
2009.09.16天国よりマシなパンの耳FINAL JUNKY12TH ALBUM× / ×
2010.05.26TEN YEARS AFTERFINAL JUNKY13TH ALBUM〇 / ×
2012.03.07DON’T WORRY BE DADDYFINAL JUNKY14TH ALBUM× / ×
2013.03.27THE BRIDGE(明日に架ける橋)FINAL JUNKY15TH ALBUM× / ×
2014.06.04FJCD-015FINAL JUNKY16TH ALBUM× / ×
2015.11.04THREE WISE MONKEYSFINAL JUNKY17TH ALBUM× / ×
ECD作品のリリース日一覧(1992-2015) ※アルバムのみ。ECDILLREME名義、ベスト盤除く

話を「BIG YOUTH」に戻すと、アナログ派には非ミックスのラップ入り/インスト共々、プロモ2LPで存在しているというのがそそるバックグラウンドで、ミックスCDも含めた3枚揃えてナンボ、みたいなところがあるような。
せっかくなんで、一緒にラップ/インスト盤のプロモLPも載せておきます(なんとなくタイミングを逃して、旧ブログには日本語ラップ追究には載せてなかった…)。

ECD_BIG YOUTH_PROMO

ECD「BIG YOUTH」
(CUTTING EDGE/JPN PROMO 2LP/CTJS-5017・5018)

A-1 INTRO
A-2 STAR TOUR
A-3 密猟
A-4 俺達に明日は無い(RAP VERSION PT.2)
B-1 俺達に明日は無い PT.1
B-2 SUNNY
B-3 AFTER THE RAIN
B-4 ピラニア
B-5 復活祭
C-1 ロンリー・ガール(feat. K-DUB SHINE)
C-2 117
C-3 CUTTING EDGE
C-4 TOKYO TOKYO
D-1 銭の花(GOD HAND REMIX)(feat. 四街道ネイチャー)
D-2 WINTER SADNESS

ECD_BIG YOUTH_PROMO_INST

ECD「BIG YOUTH(INSTRUMENTAL)」
(CUTTING EDGE/JPN PROMO 2LP/CTJS-5020・5021)

A-1 STAR TOUR(INSTRUMENTAL)
A-2 密猟(INSTRUMENTAL)
A-3 俺達に明日は無い(VERSION 2)(INSTRUMENTAL)
B-1 SUNNY(INSTRUMENTAL)
B-2 AFTER THE RAIN(INSTRUMENTAL)
B-3 復活祭(INSTRUMENTAL)
C-1 ロンリー・ガール(INSTRUMENTAL)
C-2 CUTTING EDGE(INSTRUMENTAL)
D-1 銭の花(GOD HAND REMIX)(INSTRUMENTAL)
D-2 WINTER SADNESS(INSTRUMENTAL)

本編(?)と言えるミックスCDが、LPの収録順をA~C面まで大した違和感も無く、しっかりと踏襲しているのは何気に凄いことかと…!
また、収録曲をそれぞれ見比べれば分かりますが、微妙に違ってて。
CDでは”TOKYO TOKYO ’97″(PT.2)が事実上のラスト曲になってましたが、ラップ入りLPではO.S.T.「さんぴんCAMP」収録のオリジナル・バージョンになってて、インストLPでは省かれていたりとか、この時点では未発表曲だった(後にCUTTING EDGEのベスト盤に収録)”WINTER SADNESS”や、後の自身のREMIX盤に収録された”銭の花”(GOD HAND REMIX)が収録されていたりとか。
“(ECDの)ロンリー・ガール”も”CUTTING EDGE”も”俺達に明日は無い”も”復活祭”も、12″にはインストが無かったんで、インストはほぼほぼ全曲がLPでしか聴けないものになっているのも、アナログ派のECDらしい憎い仕掛けだと思います。
思いのほか長尺になってしまいましたが、ECDの関連記事は、どうしても入れ込んじゃって長くなってしまいます…。

余談ですが、かつてのBOUNCE.COM上の連載記事「サイプレス上野のLEGENDオブ日本語ラップ伝説」(後に書籍化)で、「ECDの「BIG YOUTH」は全曲、元ネタが和モノらしい」というのを見た記憶があって、以後刷り込まれていたせいで(?)、長らくそういう認識だったんですが、確かに和モノの元ネタが多いし、”STAR TOUR”もカヴァーを使ってるんだけど、よく考えると”CUTTING EDGE”はRAYDIO”JACK AND JILL”を使用してるんで(これも、まさかカヴァーなの?)、それはさすがにガセだったみたいですね。
改めてR.I.P. ECD…。

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