D.LやDJ BOBO JAMES他、MCとしての変名は大峠雷音(大神”大怪我”)、HUSTLER BOSE(“カモ狩り”)、PUNCH LINE BB(“鋼鉄のBLACK”、NIPPS”PARTNERS IN CRIME”)、DEV MOB X(“BACK TO BURN”、NIPPS”GOD BIRD”)、SICK KING(KAMINARI-KAZOKU”SOUL BROTHA”)、MR. ANALOG(“CRATES JUGGLER”)、千目多移嘆(TOJIN BATTLE ROYAL”五獣塔 D.O.H.C.”等、レーベルを跨ぐための権利関係の回避だけじゃなく、自身のD.L名義の作品の中でさえ沢山のオルターエゴを使いこなしたDEV-LARGE。
正直もう、名義に関してはややこしいが勝ってた(!)ところもありますが、氏がこよなく愛したKOOL KEITHへのリスペクトと共に、もはやネタ化していた感もあって、今なお振り返るのが楽しい感じ。
前置きが長くなりましたが、そんなDEV-LARGEが逝ってしまって10年(十一回忌)、命日となる本日5月4日に改めて追悼の意味を込めて、氏が生前に残したラジオ形式の名ミックス「STINKY ASS BUDDHA PORNO FUNK RADIO SHOW VOL.1」を検証。
当時、ミックステープとCDの2種類のフォーマットでリリースされたものの内容を比較、完全版と言えるミックステープ版をCDサイズに詰める際にどの部分を摘んだのかを掘り下げます。
※便宜上、正確なCD版の分数で記載しています。


DJ HIBAHIHI & DJ BOBO JAMES「STINKY ASS BUDDHA PORNO FUNK RADIO SHOW VOL.1」
(えん突RECORDINGS/JPN MIXCD/THBTHR-0001)

DJ HIBAHIHI & DJ BOBO JAMES「STINKY ASS BUDDHA PORNO FUNK RADIO SHOW VOL.1」
(えん突RECORDINGS/JPN MIXTAPE/THBTHRCT-0001)

ミックステープのジャケは、CD版の裏ジャケを流用してるのも粋…!
00:40頃
冒頭、ULTRAMAGNETIC MC’S”FUNK RADIO”の上から始まるイントロの語りからして、実はいきなりちょっと違う!
CD版にNIPPSの「ウソつけー」はないんですが、テープ版は「すっごい面白いプログラムを90分、今週は〜」とDEV-LARGEが話してるんで、そこをカットしています。
30:50頃
30分過ぎ辺りからは、さんぴんCAMP直前にFM 78.4にBUDDHA BRANDで出演した時の音源でDEV-LARGEのフリースタイルから”ILL伝承者”のスタジオでのライブテイク(ビートはA.T.C.Q.”1NCE AGAIN”〜MOBB DEEP”BACK TO YOU”)への流れが格好良し。
ほぼ原曲通りのリリックなんで、NIPPS〜CQ〜NIPPS…とマイクが回るけど、なぜかCDは途中で終わって、締めのDEV-LARGEヴァースが入ってないけど、テープ版だとフル尺で演って、その流れでアウトロ的にさんぴんCAMPの宣伝をしていて。
その時、「次の週の小鳥とはちょっと違う」って比喩で、さんぴんCAMPの翌週に同じく日比谷野外大音楽堂で開催されたスチャダラパーの大LB夏まつりについての言及(ディスって程ではない)があるので、CD版でそこをバッサリ切っていることが分かります。
そもそも、BUDDHA BRANDとスチャダラパーに確執は無いし(むしろDEV-LARGEは早くから同業の好敵手として肯定的な発言をしてた)、後にはスチャダラパー”リーグ・オブ・レジェンド”に客演したり、SHINCOとはDJのレギュラーで一緒に回したりもしてたから、その辺の絡みで気を遣ったのかな。
37:20頃
テープ版ではNIPPSの短めのフリースタイル(“FUNKY DRUMMER”使い!)からアウトロみたいな短いスキットが入るけど、CD版では取っ払ってKOOL KEITH”WANNA BE A STAR”に繋がります。
46:50頃
テープだとB面の10分前後ぐらいに入るスキット明け、恐らくNIPPSの DJプレイの一曲目(FLY GUY KOOL KIM”YA’ GOTTA KNOW”)がカットされてて、NECRO”I NEED DRUG”からミックスパートがスタート。
68:00頃
テープB面の38分頃、こちらもBUDDHA BRANDとしてのラジオ出演時のインタビューで、グループ名の由来を聞かれてる箇所をバッサリ切ってて。
DEV-LARGEとNIPPSが一緒になって「ブッダが好き」みたいにハッキリ言っちゃってるから、まあここはカットして正解かなと(ちなみに、テープ版でも意図的にノイズを入れて聞き取りにくくしてる…!)。
73:00頃
最後はテープB面のラストを飾る、BUDDHA BRANDの当時は未発表曲としてここで初公開された”BEAT DOWN”(A.K.A. “チビリチョットチェケラ”!)のビート違いのライブテイクがCDだとブツッと切れるのが、テープ版では優しくフェードアウトしてて。
後に、えん突RECORDINGSからの”BAIT 2005″の12″裏面にノークレジットで収録されたけど、BILLY COBHAM”HEATHER”を使用したビートはこのテイクのみ、ドープなHYSEAR DON WALKER”CHILDREN OF THE NIGHT”を使用したオリジナルバージョンよりもキャッチーな仕上がり。
あくまでライブテイクだけど、元々は(“チビリチョットチェケラ”として)この”BEAT DOWN”がBUDDHA BRANDの活動初期にシングル化される計画もあったらしいんで、もし実現していたらその後の歴史はどう変わっていたのか、そこはもう浪漫ですな…。
DEV-LARGEのことなんで、他にも細かい部分で色々やってる可能性はあるけど、明らかに違うと確認出来た範囲はこんな感じ。
CD版には、目玉になるようなポイントはもちろん収録されているけど、合計で15分近く詰めてるんで恐らくはここでしか聴けないDEV-LARGE作のスキットなんかも含む余白的な部分まで堪能するなら、やっぱりテープ版が至高、「これでおしまい、以上で完」!

コメント