SEEDA「S.T.(SEEDA)」 – #np 2023.05.20

本日5月20日は、調べてみるとSEEDAの名盤「S.T.」のリリース日だそうで(2009/05/20)。

SEEDA_SEEDA_CD

SEEDA「S.T.(SEEDA)」
(KSR/JPN CD/SDA-003)

01 – INTRO
02 – GET THAT JOB DONE
03 – DEAR JAPAN
04 – FASION
05 – SO HIGH
06 – HELL’S KITCHEN(feat. サイプレス上野, BACHLOGIC)
07 – オチツカネェ(feat. ESSENCIAL, STICKY)
08 – GO HARD OR GO HOME(feat. HAM-R, 4WD)
09 – SKIT
10 – BLUE BIRD
11 – GOD BLESS YOU KID(feat. MONDOH, HAM-R, SHIZOO, OKI, NORIKIYO, BES)
12 – JUST ANOTHER FEELIN(feat. TYC)
13 – 夢からさめたら(feat. JAY’ED)
14 – 6 MILION WAYS

もう14年も前か、って振り返るとちょっと淋しくなっちゃいますが、00年代のSEEDAは、SCARSとしての活動然り、DJ ISSOとの名V.A.「CONCRETE GREEN」シリーズも展開して、正にシーンをド真ん中で牽引していて。
実際に周辺時期の関連作品を書き起こしてみたんで、その勢いが少しは伝わると思うんですが、改めて見返しても控えめに言って大活躍!
自身名義の作品/活動だけでも、この密度ですが、隙間に客演仕事も沢山やってるんで、SEEDAの短くないキャリアを振り返ってみても、やっぱりこの辺りの時期が一つのピークであったのは間違いないと思います。

DATEARTISTTITLENOTE
2008.01.30SEEDA「HEAVEN」
2008.06.04SEEDA & DJ ISSOV.A.「CONCRETE GREEN 6」
2008.08.19SEEDA & DJ ISSOV.A.「CONCRETE GREEN 7」
2008.10.20SEEDA & DJ ISSOV.A.「CONCRETE GREEN 8」
2008.12.24SEEDA & DJ ISSOV.A.「CONCRETE GREEN 9」
2008.12.31SCARS「THE NEXT EPISODE」
2009.02.17SEEDA & OKI“TERIYAKI BEEF”VS TERIYAKI BOYZのBEEF勃発
2009.03.04SEEDA & DJ ISSOV.A.「CONCRETE GREEN 10」
2009.03.13ポッドキャストにてVERVALと和解~BEEF終息
2009.05.20SEEDA「S.T.(SEEDA)」
2009.06.12SEEDA“的を外し続ける退屈な主張_いつまでたっても進歩しないフロー_何ヶ月つくりこんでもサビができない_ラッパーとして結果が出ない_アルバムというか未完成品1曲をつくるのにとてもとても長い時間をかける所がまさにギネス”VS GUINNESSのBEEF勃発
2009.06.16SEEDA“LAST ANSWER”VS GUINNESSのBEEF終息
2009.06.26同日のライブをもってラッパー引退
2009.10.15ラッパー復帰
2009.12.23SEEDA“WISDOM”(feat. ILL-BOSSTINO, EMI MARIA)
2009.12.23SMITH-CN「YUMENOKAKERA」裏方サポート
2010.04.21SEEDA「1999/2009」ベスト盤
2010.07.214WD「CLOCK WORK」裏方サポート
2010.08.25SEEDA「BREATHE」
2010.12.22SEEDA/S.L.A.C.K./ZEEBRA“WHITE OUT”
2010.12.24SEEDA/OHLD/BRON-K“DESERT RIVER”
SEEDAの主だった活動一覧(2008-2010) ※客演仕事は除く

今回のテーマである「S.T.(SEEDA)」は、TERIYAKI BOYZとGUINNESSのビーフに挟まれた作品で、リリース直後にラッパー引退劇もあったりと、この充実期においても特に色々な背景があった一枚。
中でも当時、本編リリース前に自身のブログで公開された”DEAR JAPAN”ですね、やっぱり。
12″もリリースされていて、本作においても当時のSEEDAの想いが集約された特別な一曲だったに違いありません。

SEEDA_DEAR JAPAN

SEEDA”DEAR JAPAN”
(KSR/JPN 12″/KIT-0122)

A-1 DEAR JAPAN(MAIN)
A-2 DEAR JAPAN(INST)
B-1 GOD BLESS YOU KID(MAIN)(feat. MONDOH, HAM-R, SHIZOO, OKI, NORIKIYO, BES)
B-2 GOD BLESS YOU KID(INST)

クラブのBEEFはラップより喧嘩
ラジオのBEEFはラップより大人?
ピュアな空気は消えた夢は泡
世界が変わらない?
変える俺から

SEEDA”DEAR JAPAN”(HOOK)

今となってはサラリと流れてしまうかもしれないフックですが、明らかにTERIYAKI BEEFの煮え切らない決着、VERBALの対応への物言いで、それが正に当時ビーフをリアルタイムで追っていたヘッズには堪らんかったわけで。
オバマや麻生といった人名は、今となってはふた昔前ぐらいの話になっちゃうけど、SEEDAが「ここに記したい」と歌う本作の普遍的なメッセージそのものは全く古びることはなくて、最近では言えば安倍晋三銃撃事件、ジャニーズ事務所の性加害問題とか、陰謀論が囁かれるような大きな事件を起こる度、店主の脳内で薄っすらと再生される一曲だったりします。
「どうなんだ?って聞いてんだ」、「裁判官、検事、警察もグル」ってね、本当にどうなんだよ”DEAR JAPAN”。

SEEDA自身のキャリアを振り返れば、引退からの復帰後、程なくしてメジャーへ移籍、ストリートからはやや距離を置く活動が続き、その後、延期を繰り返したことで物議を醸したCPF作品「8 SEEDS」(旧「TOKYO MONKEE」)で更に株を下げてしまったことで、第一線からは明らかに退いてしまったわけで(「ニートTOKYO」なんかで、今も裏方としてもシーンに貢献していることは間違いないけど)。
「花と雨」や「街風」、「HEAVEN」辺りと共に、SEEDAがアーティストとして最も輝いていた瞬間を切り取った作品として「S.T.」もまた忘れ難い一枚。

コメント

タイトルとURLをコピーしました